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GRUB2ブートローダーの任意コード実行

HPでは、Linuxで一般的に使用される、GRUB2ブートローダーの潜在的なセキュリティ脆弱性について報告を受けました。この脆弱性は、「There is a Hole in the Boot」(ブートに穴があります)、または「BootHole」(ブートホール) と呼ばれるもので、UEFIセキュアブートのバイパスや任意コードの実行が行われる可能性があります。

重大度

HPの参考資料

HPSBHF03678 修正版2

リリース日

2020年7月29日

最終更新日

2021年6月24日

カテゴリ

PC

セキュリティに関する潜在的な影響

任意コード実行

概要

最初のレポートへの回答で明らかになった追加のGRUB2脆弱性は、調整済みの公開情報に含まれていました。

脆弱性に関する詳細情報は、Eclypsiumブログで参照できます: https://www.eclypsium.com/2020/07/29/theres-a-hole-in-the-boot (英語版)。

注:

Windows搭載コンピューターでは、脆弱性が確認されたGRUB2バージョンの起動が許可される場合は、脆弱性が生じます。

2021年3月2日に、追加のGRUB2脆弱性が公開されました。これらの脆弱性に関する情報は、下記のOSベンダーのアドバイザリで入手できます。

関連する共通脆弱性識別子 (CVE) 一覧

レポート元:Eclypsium、Inc.

出典:HP、HP製品セキュリティ対応チーム (PSRT)

CVE ID一覧

CVE ID

基本区分

基本値

CVE-2020-10713

CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:H/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H

8.2

CVE-2020-25647

CVSS:3.1/AV:P/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H

7.6

CVE-2020-14372

CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:H/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H

7.5

CVE-2020-25632

CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:H/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H

7.5

CVE-2020-27749

CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:H/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H

7.5

CVE-2020-27779

CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:H/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H

7.5

CVE-2021-20225

CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:H/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H

7.5

CVE-2021-20233

CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:H/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H

7.5

CVE-2020-14309

CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:H/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H

6.7

CVE-2020-14308

CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:H/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H

6.4

CVE-2020-15705

CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:H/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H

6.4

CVE-2020-15706

CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:H/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H

6.4

CVE-2020-15707

CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:H/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H

6.4

CVE-2021-3418

CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:H/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H

6.4

CVE-2020-14310

CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:H/UI:N/S:U/C:N/I:H/A:H

6.0

CVE-2020-14311

CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:H/UI:N/S:U/C:N/I:H/A:H

6.0

CVSS 3.1の基本評価基準 (0~10) に関する詳細はこちらをご覧ください。

PSR-2020-0071

背景

このセキュリティ通告のPGP署名付きバージョンについては、次の宛先にお問い合わせください:hp-security-alert@hp.com。

参考資料

  • Eclypsium「BootHole」

    • CVE-2020-10713、CVE-2020-14308、CVE-2020-14309、CVE-2020-14310、CVE-2020-14311、CVE-2020-15705、CVE-2020-15706、CVE-2020-15707

    • GRUB2 2021脆弱性:CVE-2020-14372、CVE-2020-25632、CVE-2020-25647、CVE-2020-27749、CVE-2020-27779、CVE-2021-3418、CVE-2021-20225、CVE-2021-20233

解決策

HP PCでは、廃止リストで特定された、影響を受けるブートローダーおよびshimの読み込みを防ぐため、最新のUEFI廃止リストファイルでセキュアブート禁止署名データベース (dbx) を更新する必要があります。HPでは、影響を受けるプラットフォームを特定しています。

Windowsユーザーに対しては、HPはMicrosoftからリリースされ、「GRUBでセキュリティ機能のバイパスに対処するためのMicrosoftのガイダンス」に詳述される、業界規模のソリューションを使用します (セキュリティアドバイザリADV200011へのリンクについては、上記を参照)。

Linuxユーザーに対しては、ディストリビューションベンダーから、脆弱性が回避されたshimおよびGRUB2ブートローダーのほか、dbxを更新するツールが提供されます。プラットフォーム上にLinuxをインストールしているお客様は、OSベンダーにアップデートがないかを確認することが推奨されます (上記のリンクを参照)。

追加の回避戦略:特定のHP ビジネスプラットフォームについては、お客様はHP Computer SetupでMS UEFI CAキーを無効にすることができます。MS UEFI CAキーを無効にすると、このキーで署名されたサードパーティ製デバイスの読み込みが阻止されます。この設定への変更を適用する前に、BitLockerリカバリキーが利用可能で、BitLockerを停止していることを確認してください。

SoftPaqと対象製品

お使いのシステムの脆弱性を解決するSoftPaqを探します。

SoftPaqのステータス

特定の製品用のSoftPaqがリストにない場合は、ステータスが表示されます。

  • 保留中:SoftPaqを作成中です。

  • 調査中:システムに対する影響やSoftPaqの実現可能性/利用可能性を調査中です。

  • 利用不可:SoftPaqは技術的または運営上の制約により利用できません。

  • サポートページを確認してください:リストのSoftPaqはダウンロードサイトから削除されました。新しいバージョンのSoftPaqが、「HPカスタマーサポート - ソフトウェアおよびドライバのダウンロード」から入手できる場合があります。

改訂履歴

このドキュメントの改訂履歴は次のとおりです。

バージョン一覧

バージョン

説明

日付

2

説明と回避に関する情報を更新し、2021 GRUB2脆弱性に対するCVEを追加し、OSベンダーの記事/アドバイザリを追加し、ビジネスノートブックおよびホームPCリストのモデルを修正しました。

2021年6月24日

1

初回リリース

2020年7月29日

追加情報

追加情報については、以下のリンクに従ってください。

サードパーティセキュリティパッチ

HPソフトウェア製品を実行するシステムにサードパーティセキュリティパッチをインストールするかどうかは、お客様のパッチ管理方針によります。

サポート

このセキュリティ通告の推奨事項の導入に関連して生じる問題については、http://www.hp.com/go/contacthpでHPのカスタマーサポートオプションをご覧ください。

レポート

HPサポート対象製品に関する潜在的なセキュリティ脆弱性をレポートするには、hp-security-alert@hp.comへメールしてください。

セキュリティ情報アーカイブ

リリースされたセキュリティ情報を確認するには、次のページにアクセスしてくださいhttps://support.hp.com/security-bulletins

HPに伝えるセキュリティ関連の情報 (特に悪用情報) は、PGPを使用して暗号化することが強く推奨されます。

HPのセキュリティアラートPGPキーをダウンロードする

法的事項に関する情報

システム管理とセキュリティの手順は、システムの完全性を維持するためにひんぱんに見直す必要があります。HP は継続的に検討を行い、ソフトウェア製品のセキュリティ機能を強化して、お客様に最新の安全のためのソリューションを提供しています。

HP では、このセキュリティ通告をユーザーに広範に配布して、この通告に含まれる重要なセキュリティ情報により影響を受ける HP 製品に関してアラートを出しています。HP は、すべてのユーザーが、個々の状況に照らしてこの情報の適用性を判定し、適切に対処することをお勧めします。HP はこのセキュリティ情報がすべてのユーザーの状況に対して必ずしも正確である、あるいは完全であるとは保証しません。従って、HP は、ユーザーがこの通告で提供された情報を使用したことで、あるいは無視したことで生じたいかなる損害にも責任を負いません。法律で許可される範囲内において、HP は、明示的か黙示的かにかかわらず、特定の目的に対する商品性と適合性、権原、および権利の非侵害性など、あらゆる保証から免責されるものとします。

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